1.コーナー開設の背景
組込み用Linux(RT Linux、Silicon Linux含む) 及び、Java を組み合わせての
システム開発という情報は専門書でも、ネット上でもあまり見かけません。
というわけで、ここでは、このシステム開発での技術資料や Tips について
整理しておこうと思っています。
2.本コーナーで扱うテーマ
・組込み用Linux、RT Linux、Silicon Linux 関連の技術・書籍などの紹介
・Java ON Linux (実装方法)の紹介
・Linux を実装可能な組込み用CPUボードの紹介
などを主とします。
みなさんからの質問・ご意見なども大歓迎ですので、よろしくお願いします。
「しがとも」さんから、初版本をお借りしているのですが
土曜日、日本橋の帰りに「ジュンク堂書店(大阪店)」にて第2版を見つけて購入しました。
初版 → 第2版 で見比べてみると
・総ページ数おおはば増(450ページ → 599ページ)
・章だてはほぼ同じ。カーネルの機構強化により、解説の項目が増えている箇所がある
・最終章(第17章)がなくなった
・参照しているカーネルソースのバージョンが、2.0 → 2.4.1
というように、かなり細かな項目で改訂されています。
どっちを読もうかと、(@_@) な Mirai くんです。
(現状での開発環境は、バージョン 2.2.17 ですから、初版なんでしょうが
もうすぐ、Debian は、「Woody」がリリースされて、バージョン 2.4.** へと
移行するはずなんで、やはり第2版でしょうか・・??)
鉛電池って、完全放電すると、駄目になりませんでしたか?
蓄電池って、完全放電したほうがいいのと、完全放電したら
それで終わりの2種類あるんですよね?
「しがとも」さん Wrote:>鉛電池って、完全放電すると、駄目になりませんでしたか?
げげっ、例によって、Mirai くんは、全然ご存知じゃなかったです。
情報ありがとうございます。
バッテリの取扱説明書を読んでみましたが、何も書いていなかったので、
メーカの HP を参照してみました。
URL: http://www.nippondenchi.co.jp/npd/qa/qa.html
「メンテナンス」の項目に
・(4つめのQ)密閉型バッテリの充電器
・(6つめのQ)自動車用電池での完全放電
・(7つめのQ)密閉型バッテリの充電
たしかに、
「完全放電の程度により悪影響・・」とありますね。
終夜運転で、完全放電してもほったらかしておこうと思っていましたが
昼間に5時間程度連続運転するだけにしたほうがよさそう・・
「しがとも」さん Wrote:>蓄電池って、完全放電したほうがいいのと、完全放電したら
>それで終わりの2種類あるんですよね?
前者はメモリー効果のあるやつ(ニッカド電池、ニッケル水素電池など)?
後者は、鉛蓄電池など?
自己レスです。
ミノムシクリップで接続してかっこ悪かったので写真を撮り直し・・
・ちゃんと端子を圧着して
・12V側には電源SWも付けました
http://www3.biwako.ne.jp/~mirai954/battery/dos_v.htm
バッテリの補充電を行いつつ、テスト用のプログラムを書いています。
プログラムはこんな感じ ↓
/* Bttery Power Test Program */
#include <stdio.h>
int main() {
・・・・FILE *fp;
・・・・int icnt;
・・・・while(1) {
・・・・・・・・fp = fopen("count.txt","w");
・・・・・・・・if (fp == NULL) {
・・・・・・・・・・・・printf("File Open ERROR \n");
・・・・・・・・・・・・exit(1);
・・・・・・・・} else {
・・・・・・・・・・・・fprintf(fp,"%d \n",icnt);
・・・・・・・・・・・・fclose(fp);
・・・・・・・・・・・・icnt++
・・・・・・・・・・・・sleep(10);
・・・・・・・・}
・・・・}
}
要するに、10秒毎に1回カウント値をクロス開発マシンに書込んでおくだけ。
書き込む度にファイルは OPEN/CLOSE しているため
ファイルのタイムスタンプを見れば、何時間くらい動かしていたかがわかる。
このプログラムを、クロス開発マシン上に用意しておき
NFS 経由で、DOS/V 互換ボードから実行させる。
実際の操作はこんな感じ ↓
--------------------------------------------------------------------------------
Debian GNU/Linux 2.2 debian11 ttyS0
debian11 login: mirai954 ←←←←← 一般ユーザでログインして
Password:
Linux silinux 2.2.15 #1 Thu Jun 1 10:47:16 EST 2000 i486 unknown
Most of the programs included with the Debian GNU/Linux system are
freely redistributable; the exact distribution terms for each program
are described in the individual files in /usr/doc/*/copyright
Debian GNU/Linux comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY, to the extent
permitted by applicable law.
mirai954@debian11:~$ su ←←←←← スーパユーザになって
Password:
debian11:/home/mirai954# mount debian01:/home /mnt ←←←←← クロス開発マシンをマウント
debian11:/home/mirai954# cd /mnt ←←←←← クロス開発マシンに侵入して
debian11:/mnt# cd tmp1
debian11:/mnt/tmp1# ls -l
total 36
-rw-r--r-- 1 root staff 4 May 30 09:41 count.txt
-rwxr-xr-x 1 root staff 4730 May 30 08:52 hello
-rw-r--r-- 1 root staff 52 May 2 10:06 hello.c
-rwxr-xr-x 1 root staff 4871 May 2 10:07 hello_SH
-rwxr-xr-x 1 root staff 5365 May 30 09:38 powertst1 ←←← これがテストプログラム
-rwxr--r-- 1 kaihatsu staff 275 May 30 09:38 powertst1.c
debian11:/mnt/tmp1# date ←←←←← 現在の時刻は20:05
Thu May 30 20:05:31 /etc/localtime 2002
debian11:/mnt/tmp1# ./powertst1 ←←←←← DOS/V 互換ボードからテストプログラムを実行
←←←←← 2分くらいしてから、CTRL-C で強制終了
debian11:/mnt/tmp1# ls -l
total 36
-rw-r--r-- 1 root staff 3 May 30 11:07 count.txt ←←←←← タイムスタンプが変わっている
-rwxr-xr-x 1 root staff 4730 May 30 08:52 hello
-rw-r--r-- 1 root staff 52 May 2 10:06 hello.c
-rwxr-xr-x 1 root staff 4871 May 2 10:07 hello_SH
-rwxr-xr-x 1 root staff 5365 May 30 09:38 powertst1
-rwxr--r-- 1 kaihatsu staff 275 May 30 09:38 powertst1.c
debian11:/mnt/tmp1# cat count.txt ←←←←← カウント値を確認する
9
--------------------------------------------------------------------------------
バッテリの充電が完了したら、明日にでも連続運転してみるつもり。
数名のかたから、Mirai くんの使っている組込みボードの品番についての質問を受けました。
で、「挑戦者求む!!」の解答を兼ねてのお答えです。
(1) DOS/V 互換 ボードコンピュータ
正解:ADVANTECH 社のボード、型番は「PCM-5820-E0B2」
URL: http://www.advantech.co.jp/epc/SBC/biscuit/PCM-5820.html
特長:・コンパクトフラッシュのソケットを装備しており、ROM ブート可能です
・PC-104 拡張バスを装備しており、各種I/Oを利用可能です
(Mirai くんの場合は、PCMCIA アダプターを接続しています)
(2) SH3 搭載 組み込みボードコンピュータ
正解:(有)りぬくす工房 社のボード、型番は「CAT68701」
URL: http://www.si-linux.com/product/cat/index.html
特長:http://www.si-linux.com/product/cat/intro.html
・株式会社アイ・ティー・オー 社製 SH-2000
トランジスタ技術誌の記事や広告でも有名な製品。
日本橋の(株)ダイセン電子工業 社が販売代理店。
URL: http://sh2000.sh-linux.org/
・その他
酒匂 氏 "リアルタイムLinuxプロジェクト"のページに SHx をターゲットとした
CPU ボードがいくつか紹介されています。
URL: http://moon.goodsoft.jp/rtlinux/
バッテリの充電が完了したので、耐久時間測定を行いました。
負荷の条件としては、CPUボード + PCMCIA アダプタのみ(HDD と Air H" なしの状態)
結果、約3時間40分でファイル書き込みができない状態になっていました。
(ノートパソコンのバッテリ並みの持続時間ですね〜)
実験中の経過は以下のとおり。
時刻 : 状態 : バッテリの電圧
20:11 : 実験開始 : 12.7V
23:00頃: −−−− : 11.48V
00:00頃: 動作停止※ : 6.26V
※電源LEDは点灯しているものの、LANのアクセスランプが消えており
CPUは停止していると思われる状態
このとき、クロス開発機でのファイルのタイムスタンプは 23:51
カウント値は1318でした。
12V側の電源 SW を切って、しばらく放置すると
電圧が12V近くまで復帰しているので、それほど悪影響は受けてないもよう。
再度、バッテリを充電してみたところ、約1時間30分で完了。
このまま、1時間半の充電で3時間40分使えるという状況を続けられるのなら便利ですね。
かっこよくなりましたね。FUSEをつけてはいかが?
バッテリーと、電源SWの間に、3A?程度のが、必要だと思います。
失敗談ですが、
単三のアルカリ乾電池4本がショートして、煙が出るまで気が
付かなかったことがあります。触れないほど 熱くなってました。
電池BOXは、ふにゃふにゃになってました。
電池だし大丈夫って、思っていたのに、相当危険なところまで
行ってました。
「しがとも」さんWrote:>かっこよくなりましたね。FUSEをつけてはいかが?
>バッテリーと、電源SWの間に、3A?程度のが、必要だと思います。
ありがとうございます。
たしかに、メーカ保証外の使い方ですし、
充電操作を誤ったり、ショートさせたりすると
最悪、バッテリが爆発するとも記載されてますね。
さっそく来週そうそうにFUSEを買ってこようと思ってます。
(バッテリでの実験は終わったことだし
それまでの間はACアダプタで使用することにしよう・・)
「しがとも」さんのアドバイスを採用し、FUSE を付けました。
http://www3.biwako.ne.jp/~mirai954/battery/dos_v.htm
12V側はスペースがなかったので
5V側の部分にFUSEホルダを搭載しています
(配線はちゃんと12V側になっています)
今回は、完成品ということで(?)
廃人机ではなく、ちゃんとしたテーブルの上で撮影してみました。
オフ会持参(?)を想定すると、回路全体をアクリルケースかなんかに
入れといたほうがよさそうですね
(ビールこぼしても、ショートしないように??)
電源コード上で、FUSE付きのコードが、カー用品の
フォグランプ用のコーナーとかにありますよね。
−−−−−<FUSE>−−−−
↑こんなやつ
それかと思ったら きちんと基板上に乗っていた。(爆)
#回路全体をアクリルケースかなんかに
#入れといたほうがよさそうですね
バッテリー駆動の、完全防水 AirH" + GPS + Linuxボード
こいつあー、売れそうですねー。(大笑)
完全防水試験、25mまでなら証拠写真付きで、段取りできます。
特集は「バッテリ動作回路の徹底攻略」
感想 : 6月号のの特集にして欲しかった (^^ゞ
(タイミング悪すぎ〜〜)
見るだけでも、とても怖い写真なんかが掲載されています・・
やっと届きました、トラ技
電池の過充電の写真のことですね・・・(爆)
そうそう、もじどおり(爆・・大爆笑ならぬ、大爆発の)すごい写真でしたね。
「充電は気をつけないと」 と体感できる写真でした。
電界コンデンサーは、プラスとマイナス間違って、
爆発させたことがあります。
音がすごいのと、手にあたって、相当痛かったですね。
あと、中味のオイルまみれみたいな綿が、べたべただった・・・
これも、充電での爆発と、同じような分類なんでしょうね。
「第5回 組込みシステム開発技術展」で、組込みボードメーカのブースを回ってみました。
目的は、5V 単一電源で1A以下(目標は0.5A)の DOS/V 互換ボード探し。
結果:ありませんでした(最低でも1A)
組込み用なんで、VGA や オーディオなんかのゴテゴテした周辺回路不要、
CPUも386 クラス、サイズもPC104でいいんだけど、これがないんですね〜。
低消費電力CPUなら、「くるーそー」なんですが、こちらもシンプルなボードはなく
周辺回路も盛りだくさんでボードがでかい。結局1A以上になってますね。
メーカさんの話だと「1A以下というとZ80互換ボードになりますね〜」ですって。
Windows(+Java)ベースで開発できる低消費電力のボードって本当に必要ないんだろうか?
ようやく正式にリリースされました。
URL: http://www.debian.org/News/2002/20020719
Linux 関連雑誌の来月号では、付録 CD-ROM として配布されるんでしょうね。
いよいよ雑誌の付録として入手可能となりました。
8月8日発売の「UNIX USER」'02年09月号(定価1,380円)
特別付録CD-ROM:
Debian GNU/Linux 3.0 Woody リリース版
関連記事:
Debian GNU/Linux導入ポイント(インストール手順など)
URL: http://www.softbankpub.co.jp/media/magazine/maganews.asp?mgzcode=%7B0906425A%2DCEF3%2D11D3%2D843B%2D00508B8FA8A5%7D
モンタビスタソフトウエアが組込みLinuxのPreview KitをWebで提供
(お試し版ということですね。組込みシステム展では、
「CD出来たら送ってね」と依頼してたんですが、さて、送ってくれるだろうか??)
URL: モンタビスタソフトウエアのニュースページ
http://www.montavista.co.jp/news/2002/02aug22.html>入手方法
>Preview Kitは、モンタビスタの以下のサイトから無償でダウンロードできます。
>http://www.mvista.com/previewkit/index.html
Debian GNU/Linux 3.0 のリリースに伴い、
SH3 用の組込み Linux も急速に対応しつつあるようです。
このところ、SH3搭載ボードである、CAT のML で流れる発言が
膨大なものとなっています。
急ぎのメールかな? と思って開いてみると
ML の発言が3件ほど入っているということもしばしば。
Mirai くんは、このところ ROM 状態なんで、
申し訳ないな〜 と思うことしきり・・。
(早く、Linux の世界へもどりたいよ〜)
先日見学してきた、「ベンチャー・エキスポ2002」展示会場で見つけました。
発売元:(株)ダイセン電子工業
品番: SH−2002
仕様:
CPU:HD6417709S(SH3) 200MHz
主記憶:64MB、または128MB
LAN:2ポート
USB:2CH
RS232C:3CH
外部バスIF:PC104サブセット
基板サイズ:約134mm×96mm
消費電力:CF使用時、最小1A(DC 5V)
価格:
RAM64MB : ¥64,500−
RAM128MB: ¥69,500−
発売:今月下旬以降を予定
(まだ、発売されていません・・(^^ゞ)
従来品のSH−2000は118MHzですから、
かなり快適に動作しそうです。
また、LANが2ポートあるので、マイクロサーバとしての
用途も考えられそうですね。
8月の「UNIX USER」に続いて、CD-ROM 付きの雑誌が発売されています。
Linux magazine '02年10月号('02/09/07 発売)
URL: http://linux.ascii24.com/linux/linuxmag/
・解説記事(見開き2ページ)
・インストール解説(8ページ)
・CD-ROM(1枚)
「ベンチャー・エキスポ2002」展示会で参考展示されていた新型ボードですが、
担当者のかたから、正式発売されたとのメールをいただきました。>発売元:(株)ダイセン電子工業
>品番: SH−2002
URL: http://sh2000.sh-linux.org/
128MB RAM 搭載版もあるため、マイクロサーバなど、
組込みシステムとしても、とんでもない用途にも使えそうなものですね。
(1) Linux magazine the DVD 2003
> Linux magazineのすべて42冊分完全保存版PDF
> 月刊化前のNo.1〜3と創刊号(1999年10月)〜2002年12月号までの
> 全記事(PDF化文書)を収録しました。
>
http://linux.ascii24.com/linux/linuxmag/dvd/index.html
さらに、Red Hat、Vine、Plamo、Debianの各ディストリビューションの
最新版が収録されています。
(2) Embeded UNIX Vol.1
インターフェース増刊、組込みエンジニアのための
Embeded UNIX Vol.1
http://www.cqpub.co.jp/e-unix/index.html
特集は、Linux クロス開発環境構築入門 など。
ざっと見た感じでは、インターフェース誌などでの連載記事をもとに
まとめられているようですが、よく整理されています。
(3) Linux 組み込みシステム
(Hardware、Software、and Interfacing)
http://www.pearsoned.co.jp/washo/linux/wa_linux07-j.shtml
ようやく、組込みLinux に関する専門書が登場しました。
上記の目次にもあるように、「オープンソースの重要性」や
「USB インターフェース」の実装についても触れられており
面白い内容です。