随筆かも知れない

お聞かせ

2月28日

さまざまな方がそれぞれにいただかれ、いろいろと述べられます。「お念仏」とはこういうことです。「他力」とはこういうことです。「如是我聞」であるのでしょう。

しかし、誤解をうむ言い方かも知れませんが、他人様がどのようにいただかれるのかは全く問題でない。問題は私です。私がいただかせてもらうことであるはずです。

あの方はこういただかれている、この方はこうだというのは「私」にいただいたことではない。私がいただかねばならない。もとより「私」とは我執ばかりの身ですから「いただいたと思うのはいただいていない」ということです。ですから、繰り返し「お聞かせ」を「いただく」のです。

最も希有であると言えるはずの理由によって私たちに伝えられた「お念仏」の教えは、親鸞聖人による釈尊の教えの「お聞かせ」に他なりません。聖人のお言葉でお聞かせをいただける、いただかせていただける「お聞かせ」をいただくのです。

さて、先にも言いましたようにさまざまな「如是我聞」があります。どの「如是我聞」をいただけばよいのかということにも私たちは迷ってしまいます。すべてをいただくことは無理なことでしょうし、やはり「いただける」ものと「いただけない」ものがあるのが実際のところです。

どの「如是我聞」か、これはもとより「私」が選ぶのではありません。釈尊の教えの「お聞かせ」はいわば釈尊が選んでおられるのです。親鸞聖人の教えは釈尊の教えの「お聞かせ」であるから、私たちがいただくべきものは釈尊ならびに親鸞聖人がすでに選んでおられます。


真実なるものは真実ならざるものと同じではない。真実なるものは、それが真実なるが故に、真実ならざるものを真実でないと傍証する。これはまた少し別の話でしょうか。

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