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法蔵菩薩 (2)

正信偈さんのはじめのところに
法蔵菩薩因位時   在世自在王仏所
覩見諸仏浄土因   国土人天之善悪
建立無上殊勝願   超発希有大弘誓
五劫思惟之摂受   重誓名声聞十方
とあります。そしてその続きに
普放無量無辺光   無碍無対光炎王
清浄歓喜智慧光   不断難思無称光
超日月光照塵刹   一切群生蒙光照
本願名号正定業   至心信楽願為因
成等覚証大涅槃   必至滅度願成就
とあります。正信偈さんのなかで「弥陀章」と言われるところですが、これはだいたいに言えば、仏願の生起の本をおっしゃってあると、そういうことになるかと思います。

正信偈さんのこのあたりは、親鸞聖人が経のなかの経とおっしゃる仏説無量寿経をいただかれて阿弥陀さまの本願成就を確認なさって書いておかれるのですが、仏説無量寿経をみますと、重誓名声聞十方までは法蔵菩薩ではなく法蔵比丘として説かれてありまして、普放無量無辺光から必至滅度願成就までは、これはもう阿弥陀仏のことを説いておかれます。これはあくまでもお釈迦さまのお言葉を「お経の文言」としておいて、厳密に言えばということになるのですが、親鸞聖人は正信偈さんに法蔵比丘と阿弥陀さまのことは引いておかれるけれども、法蔵菩薩さまその方、つまり申しますと、菩薩の行を行ぜられるのが菩薩であるわけで、菩薩行を行ぜられる法蔵菩薩さまのことは何も書いておかれません。

正信偈さんに仏願の生起の本、ご本願成就の因果を書いてはおかれるけれども、法蔵菩薩さまの法蔵菩薩さまたる所以である菩薩行を修せられることについては何も書いておかれない。あくまでも厳密に言えばのことではありますが、沙門となられた法蔵さまの世自在王仏の御許での比丘としての四十八願のご建立、重ねて名声、これは名号ではなくご本願成就以前のことですので名声であるわけですが、名声聞十方とお誓いになられた。ここからがいよいよ法蔵菩薩さまの菩薩としての菩薩行という不可思議兆載永劫のご苦労があるわけですが、正信偈さんには、次には普放無量無辺光無碍無対光炎王とありまして、これは阿弥陀さまのことが書かれているわけです。本願名号正定業至心信楽願為因成等覚証大涅槃必至滅度願成就と、これは阿弥陀さまのことですね。