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うつつ

台風が来ていたようで、ちょうど学生さんの登校時に結構強い雨が降りました。午後になって気温は少しは低いのですが、蒸します。まだ雲が低く垂れ込めています。

これで少しは涼しくなってくれるとありがたいのですが、どうなんでしょう。太平洋の高気圧が強いから台風が辿るコースも珍しいものになっているのでしょうから、あまり期待はできないんでしょうね。

たとえば、昨日までは厳しい暑さだったけれども、明日以降は少しは涼しくなってほしいと、台風の激しい雨の中で傘もささずにずぶ濡れになって、今ずぶ濡れになっていることは少しも気にしないならば、それは随分とおかしなことなのではないでしょうか。

仕事もしないでギャンブルにうつつを抜かしているなどというような言い方がありますが、そこで言われる「うつつ」というのは「現」であって、ギャンブルに熱中して現実のことが目に入らなくなっているということなのでしょう。

何かに熱中することが悪いことなのかといえば、そうでもないわけです。仕事に熱中している人も多いのでしょうが、仕事にうつつを抜かしているなどという言い方はしないですね。何かに心を奪われるような状態でも、それがギャンブルと仕事ではうつつを抜かすと言ったり言わなかったりします。

人はみなうつつを抜かしていると言えるように思います。本当なら往生というようなことをもっとも大切にしなければならないのに、たとえば生活にうつつを抜かし、仕事にうつつを抜かし、将来を想うことにうつつを抜かしています。

うつつ(現)がある(在)のはご縁に依るわけで、人はみなご縁ということを忘れて、我に執らわれている。

それは台風の激しい雨の中で傘もささずにずぶ濡れになりながら昨日までと明日からのことばかりに心を奪われているに等しいのではないかと思ったりします。