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選択本願弘悪世

選択本願弘悪世

「如来正意興出世 唯説弥陀本願海」と正信念仏偈にある通り、釈迦如来の世に出興したもうた正意はただ阿弥陀さまの本願のおこころを説くためであったということが明らかになりました。

因位の法蔵菩が諸仏の国土の中から衆生救済のために選びとられた誓願、これを成就なさって仏となっておられるのが阿弥陀さまです。その阿弥陀さまのご本願、特に第十八の念仏往生の願というものを明らかに知らせるためにお釈迦さまは世に出られたのであるということは、法然上人によって明らかにされました。

法然上人によって明らかにされたのではありますが、これはしかし、本願そのものがそのはたらきによって、本当に救われたいと願う人において自証を顕したと言うべきではなかろうかと思います。

お釈迦さまもそうであり、お念仏の教えを伝統なされた高僧方もそうであり、法然上人もそうであり、親鸞聖人もまた真摯にすくいというものを求められたのでした。

末法だ五濁の悪世だと言われるなかにいのちのご縁をいただかれた方にとってはなおのこと伝統の仏教は決してすくいとはなり得なかったのでしょうし、もちろんお釈迦さまはすくいとはなり得ない教えを説かれたのでもありません。

ですから、阿弥陀さまのご本願のこころというもの、これこそが本当にお釈迦さまのお説きになりたかったことであると結論するのは、あるいは当然のことだと言えるのかも知れません。

ともあれ、法然上人によって明らかにされた本当にすくわれるお釈迦さまの本当の教えが、もはや証を得てすくわれる人はないとされた時代社会に弘まりました。法然上人が弘められたのであり、ご本願が自らのはたらきによって弘まったとも言えるでしょう。