表紙

     

resources

rss1  rss2  atom03

垢だらけ (11/7)

ときどき驚くことのひとつに、入浴前に計った体重より後に計った体重が多いということがあります。もちろん素っ裸で計るのですが、なぜなんでしょう。体重計に乗る姿勢などによって目盛りが違ってくることがあるんでしょうか。

歳を重ねてきて皮膚に含まれる水分が少なくなっていて、お風呂にはいると皮膚の水分が補充されるなどということが冗談でなくあるのかも知れません。

で、そんなときにいつも思うのは御俗姓の文で、「水に入りて垢おちずといえるたぐいなるべきか」というくだりです。

一人暮らしで、お風呂はいつも新湯に入るんですが、無精なものであまり掃除をこまめにしないから浴槽に垢がたまっていて、落とした以上の垢を身につけてしまっていたりして。

また思うのは、清潔であることが必要以上に重要視される世の中になっていて、やれ殺菌だ除菌だ抗菌だという声がやかましすぎるのではないかということです。人に聞いた話では、お風呂は2日に1度でもよいとか。

確かに身体は清潔であると自他が感じるに越したことはないのでしょうが、身体を清潔にという声の大きさほどには心を清潔にという声は聞こえてきません。

心というか気持ちのあり方というか、そういうことは問題にするのもされるのも難しいということでしょうか、それとも商業的利益(りえき)に結びつかない、それではお腹は満たされないということでしょうか。

いわゆる「ご利益(りやく)」を求める人は多いはずで、それを求めてお正月などには多くの人が社寺に詣でたりしているのでしょうが、むしろそういう行為の多くは心に垢をためることになるのではないかと思ったりします。

華やかな都会の人混みの中を歩くことが最近はまったくありませんが、いかに人目に清潔で格好良く見えるかにばかり腐心して、心というか、気持ちのあり方というか、そちらが垢だらけになっている人間の行列なのかも知れません。

...と、田舎住まいの、心に垢のたまりっぱなしで、もしかしたら身体も垢だらけかも知れない者が申しております。