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第2講関連「金子大榮師挨拶」-4 (9/26)

『観無量寿経』を読んでみますと、勢至菩薩が行じ給う時には大千震動すということでありますが、今日までの先生の歩み方を見ますと一歩一歩が時代を動かし、そうして時代を作ってこられたのであります。いったい先生のようにあまり世に知られない、そうして社会大衆に歓迎されない人を捉えて時代を動かしてきたというようなことを言うのはあるいは異様に感ぜられるかも知れませんけれども、古往今来本当に時代を作り時代を動かした人というものは、決して世に時めいた人でなかったはずである。決して大衆を踊らした人でなかったはずである。むしろ世に容れられなかった人が事実としてその時代を作り時代を動かしてきているのであります。それと同じ歩み方を先生がしてこられたことは、おそらく少し眼を転じて物の裏を見ることのできる人であるならば、まさしく明瞭な事実であるということを承認せられるであろうと思うのであります。今日、教界においてものを言うている人がみな信順を因とし疑謗を縁として、信順の形であるか疑謗の形であるか、何かの形において先生の考え方の影響を受けておらぬ人間はいないと言うて差し支えないでありましょう。そういう点は少し見えない方面を見、現れない方面を見る眼を開けば、殊に明瞭なことである、と私は思うのであります。

で、私個人としましても大変に教えの恩によっておりますし、また教界といたしましてもそういう意味におきまして、巨人の歩みをしてこられましたこの先生の還暦に当たりまして、ここで思い改めて長い間の恩を感謝するということがまず第一にこの会の趣意であるのであります。しかしそれだけならばまだ別の方法もあったでありましょう。けれども、こうやって会を開いて、そうして先生のお話を聴こうということになりましたのは、単に過去の先生の恩を感謝するというだけでなしに、私どもがこれからの先生の未来を期待して...大体東洋におきましても西洋におきましても、偉大な人はこの人生を大抵二生、もしくは三生を経ておられるようである。

(第2講関連 金子大榮師 挨拶)