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光の絶対的感情と闇の相対的感覚 (7/19)

元来、闇は有限相対の感覚であり、光は無限絶対の感情である。かく光の力は闇に対して本性として無限絶対なるが故に、我々の感覚に随えば、闇が浅ければそれに対応して輝きが小さいように見え、闇が深ければそれに対応して亦輝きも次第に大きいように見ゆる。光そのものは大きく見えても小さく見えても、それは闇に対応する相対の相であって、光自体の本性は一如絶対のものである。随って光は闇と相闘うのでなく、闇は本来外から来たったのでも外へ去ったものでもなく、闇の当体が転じて光となったのであります。而して無明即明、煩悩即菩提と証明したのであります。苦しみが深ければ深い程、心は晴れ晴れとする。千年の闇も唯一瞬間の光に照さるれば、その時忽ちに闇はなくなる。闇のありたけが光となるが故に、一瞬の光がそのまま永遠のものである。光の本性たるやかくの如きものである。如来は光であらせらるるということは、かかる意味を顕すのだということを、自分はしみじみと思うのであります。

(行信の道  「44 光の絶対的感情と闇の相対的感覚」より)