表紙

     

resources

rss1  rss2  atom03

総序の文段-1 (5/2)

これより直に本文に入りてお話し致したいと思います。この総序の文は存覚上人の『六要鈔』に依りますと、文段を五段に分って居られます。誠に御無理のない分け方で、何人も異存のないことだろうと思います。それは初の竊以から破無明闇恵日、そこまでは第一段、初略標弥陀広大利益、弥陀の救いの道の由来の久遠にして無辺なるを示すのであります。第二段は次の然則から世雄悲正欲恵逆謗闡提というまでの處であります。これは二依観経明教興由、『観経』に依って教興の意は済凡救苦の大悲の為なるを明らかにする、そういうことになりましょう。その次の故知から専奉斯行唯崇斯信までは三重学名号希奇勝徳勧下機。第四段は噫弘誓強縁から聞思莫遅慮までで、四顕聞法縁勧信誡疑。第五段は爰愚禿釈親鸞という處から終りまでで、五悦受師訓述聞持。

しかしながら私、今は存覚上人の語に聊か私の言葉を加えて申しますれば、第一段はこれは別して本願光明の二徳を挙げて、総じて仏土の体相を述べる、と私は申してみようと思います。第二段は浄土を開顕するの機縁を明らかにする。第三段は行信の大道の成立(或は正信の直道とでもいいますか)。そして第四段は聞法の宿縁を明らかにして勧信誡疑す。第五段は立教開宗の宣言であります。お粗末な言葉ですが、かような言葉を加えて御意を伺ってみようと思うのであります。
(行信の道 総序の文段より)